脳画像を見るときには脳の機能局在を意識して現在起こっている症状との関連を考えると思います。
脳の構造を把握するのにブロードマン地図が基準とされています。
今回はブロードマン地図から各脳領域について勉強していきます。
ブロードマン脳地図
- 中心溝の前:前頭葉
- 中心溝の後:頭頂葉
- 外側溝の下:側頭葉
- 頭頂後頭溝の後:後頭葉
前頭葉
前頭葉皮質は身体運動・言語表出に関わる領域でそれより前方の前頭前野は連合野として機能しています。
前頭連合野
- what経路ー46
- where経路ー9
視覚認知の腹側経路と背側経路に関わります。
-
-
視覚認知経路
視覚情報は網膜から上丘を介して後頭葉の視覚野に伝達されます。 視覚情報を高次に認知する経路として2つ挙げられています。 背側経路: ...
続きを見る
眼窩前頭皮質ー11 12 障害では辺縁系の活動に障害が生じ判断や抑制力の低下が観察されます。
頭頂葉
一次体性感覚野以外は連合野として機能しています。
優位半球の下頭頂小葉が障害されるとゲルストマン症候群(39)、失読ー失書、失行が出現します。
劣位半球では半側空間無視、身体図式障害(5)、病態失認(40)、地誌的記憶障害(7)などが出現します。
側頭葉
側頭葉の大部分は連合野として機能しています。
優位半球ではウェルニッケ野があり聴覚性の言語中枢が存在します。
後頭葉
網膜からの情報は外側膝状態を介して一次視覚野に至ります。
視覚情報は一次視覚野から高次に処理されていきます。
三次視覚野は連合野として機能しており、腹側経路と背側経路の分岐点でもあります。
まとめ
ブロードマン脳地図を参考に各領域の機能を概観しました。
大脳皮質の機能解剖は高次脳機能との関わりが強いので、領域別に損傷部位を考えれるようになると高次脳機能障害を予測できるようになると思いました。