リハ機器分野において運動量増加機器として保険適応となる対象機器が増えてきています。
対象機器の一つに電気刺激療法の一つとされるFES機器があります。
FESとは電気刺激により筋収縮を得ることで歩行に必要な足関節の背屈運動を起こすことができ、歩行時の下垂足や尖足を修正する働きがあります。
その他、筋収縮を得る効果として廃用性萎縮の防止や循環の改善などの効果も挙げられておりTESに含まれると思っています。
今回はFESやTESといった電気刺激療法について種類や効果をまとめ、FES機器によってTES療法の一部を行えるのではないか?という考えをまとめていきたいと思います。
電気刺激療法の種類
機能的電気刺激は歩行や動作に必要な機能の代償や再建を目的としています。
治療的電気刺激は生体に電気刺激を加えることによって得られる効果を治療に応用しています。
治療的電気刺激(TES)と経皮的電気刺激(TENS)は電気刺激を治療に応用すると言う点で同じですが、TENSの方がより鎮痛・除痛目的に使用されることが多いと思われます。
- FES機器は機能再建に特化した構造であるため軽量・小型で体を動かしながら使えるのが特徴です。
- TES機器は電気刺激を治療に応用するため、周波数や強度といった細かな設定ができるのが特徴です。
電気刺激による効果
FES機器であっても筋収縮による効果を得ることが可能となっていると考えます。
本格的低周波治療器という訳にはいきませんが、TESの一部分の治療はFES機器であっても行えると思っています。
FESの適応
FESの適応を考えると、脳卒中や脊髄損傷患者を対象とします。
電気刺激によってどういった効果を得たいのか?
- 歩行再建なのか?
- 筋萎縮を抑えたいのか?
など
自分なりの考えを持ちながら評価・治療を展開していく中で機器の適応を考えていきたいと思います。
まとめ