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筋紡錘の機能と筋緊張について

              

伸張反射とは、筋が受動的に伸ばされたとき筋が反射的に収縮する事を言います。

伸張反射には、受容器として働く筋紡錘と神経伝達するためのⅠa感覚線維、筋へ出力するためのα運動ニューロンの関わりがあります。

伸張反射を2通りの捉え方で考えてみます。

  1. 単にハンマーで腱を叩いた場合、急速な筋の伸張に対する伸張反射
  2. ゆっくり筋が伸張される場合、その抵抗する力として関与する伸張反射 (筋緊張に関わる伸張反射)

今回は2.の、筋紡錘から上位中枢へ末梢の情報が伝達されていることやγ運動ニューロンの関与も含めて筋緊張について考えていきます。

筋紡錘の機能と筋緊張について

伸張反射は、骨格筋が伸張された時に、その骨格筋が収縮する単シナプス性脊髄反射であり、筋紡錘が関与するとされています。

筋紡錘からのⅠa求心性神経線維が、脊髄のα運動ニューロンにシナプスを形成します。

筋紡錘からのⅠa求心性神経線維は、筋肉を収縮させる反射だけでなく、協働筋を収縮させる反射と、介在ニューロンを介し拮抗筋を支配するα運動ニューロンを抑制する反射も起こします。(相反抑制)

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筋紡錘の機能

筋紡錘は、固有受容器の一種であり深部感覚に関与します。

筋紡錘は横紋筋線維と平行している細長い器官で、両端は筋肉の結合織に付着します。

筋収縮によって筋紡錘は受動的に短縮

筋伸張によって筋紡錘は受動的に伸張

筋紡錘は伸張で興奮する機械受容器であり、求心線維は有髄のAα線維(Ⅰa線維)とAβ線維(Ⅱ線維)とがあります。

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筋紡錘の構造

筋紡錘は結合織で包まれた特殊な筋線維の束で、

外部の筋線維を錘外線維

内部の筋線維を錘内線維がある。

錘外線維

錘外線維は、α運動ニューロンによって支配されている。錘外筋線維が収縮すると、骨格筋が収縮する。

錘内線維

錘内線維には核袋線維核鎖線維がある。

核袋線維(動的核袋線維と静的核袋線維に分けられる)

動的核袋線維:動的γ運動ニューロンから神経支配を受ける (Ⅰa求心線維)

静的核袋線維核鎖線維:静的γ運動ニューロンから神経支配を受ける  (Ⅰa求心線維・Ⅱ求心線維)

錘内線維からは、Ⅰa求心線維とⅡ求心線維が脊髄に向かって出ていく。

Ⅰa求心線維(らせん形終末)

Ⅱ求心線維(散形終末)から出ていく。

錘内線維の両端に脊髄からγ運動ニューロンが接続され、錘内線維を収縮させる。

錘内線維が収縮するとⅠa・Ⅱ求心線維のらせん終末・散形終末の緊張が増加し、筋紡錘の感度があがる。

筋紡錘の活動

筋紡錘が伸張する(動的・静的)とⅠa求心線維・Ⅱ求心線維は発火率が増加する。

筋肉が伸張している動的に時期にはⅠa求心線維の発火率は増加する。

筋肉が短縮している動時的な時期にはⅠa求心線維の発火率は減少する。(Ⅰa求心線維は動的感受性と静的感受性の両方をもつ)

筋肉が伸張したままの静的な時期にはⅡ求心性神経線維の発火率が増加する。(Ⅱ求心線維は静的感受性をもつ)

筋紡錘の動的核袋線維の性質により、動的な場面でⅠa求心線維の発火率は増減する。(Ⅱ求心線維は動的感受性を持たない)

筋緊張と伸張反射の関係

筋緊張は筋が伸張されるのに抵抗する力で、伸張反射は筋緊張に関与しています。

固有受容器である筋紡錘からの情報は脊髄上行路を通って脳へ投射されます。

中枢神経で処理された脳からの指令は、脊髄下行路を通って脊髄の最終共通路を介して末梢の効果器まで伝達されます。

脳から伝達されるα・γ運動ニューロン系の情報が筋や筋紡錘の活動を調節するのに加えて、脊髄反射による自動調節機能も筋緊張に関与します。

 

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